スポーツのある星に生まれて。

こんなにも熱く、こんなにも強く、私たちの心を揺さぶるスポーツ!

会ったこともない、これからも会うことの無い見知らぬ人が、好きで自分で勝手に苦労してやっているだけのスポーツ

この人たちが勝とうが負けようが、私たちの生活は悪くもならなきゃ良くもならない、ぶっちゃけ何の影響もないよね?

この人たちがけがをしても私たちは痛くも痒くも何ともないし、どんな風に頑張って来たかなんて何度繰り返されても、私たち一般人には一生無縁の別世界。


ああ、それなのに!


なぜ人類は何千年も前からスポーツをするのでしょう?
人はなぜ限界に挑むのでしょう。
私たちはなぜそれを見て涙を流すのでしょう。
何が私たちを、私たちの心を揺り動かすのでしょう。

なぜ人は勝つための戦いをやめないのでしょう。
戦禍の炎を国旗で包み、敵国同士が肩を並べ、遠く遠く旅をしてなぜ五輪の舞台を目指すのでしょう。

私たちは知らない。
私たちには分からない。
でも私たちは感じている。
私たちの心は確かに何かを感じている。

だから私たちは夜を徹して戦いを見守る。勝って欲しいと強く願う。
動画や写真、繰り返し流れるニュースを何度でも見て振り返る。

アスリートが何を語ったのか、その言葉を聞き逃すまいとして一生懸命に耳を傾け、文字になったメッセージを探して記事を読みます。

私たちは記憶に刻む。
人生の中で繰り返し振り返る。
会ったこともない見知らぬ他人の記録を私たちは人生の中で何度も振り返り、呼び起こし、なぜなのだろう?自分のことのように誇りに思い、人に語り、その栄光を分かち合おうとする。

なぜなのだろう、その理由を私たちは知らない。
そんなにまで私たちを熱くする理由を私たちは知らない。
なぜなのか分からない。

でも私たちは確かに何かを感じている。
感じている何かを確かめようとして、世界中の人々が今夜も夜を越えて戦いを見守る。

走る跳ぶ打つ投げる
組み敷かれてはねのけ、打ち込まれては拾い、体当たりされ吹き飛びながら
アスリートは戦う。

私たちの中に流れる、生きることへの挑戦。生きることの意味を問う瞬間。
生まれた国を最も意識する、アイデンティティーの目覚める瞬間。

アスリートは神に選ばれた生命の伝導者で、私たちはアスリートを通して人間の可能性を知る。

困難に打ち勝つ強靭な精神と肉体の限界を私たちは流れる血の中でどうしようもなく感じている。
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by fraterkouhou | 2012-08-10 12:57 | つぶやき

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